2010-11-17 顎下腺摘出のはなし

そのうち書こうと思って放置してたことシリーズのひとつ。

唾石で入院したときのこと。何度目かだけど、これが完結編。おおかたの人にはちっとも参考にならないでしょうけど。当時の私自身が、ネットでの体験談がいろいろ参考になったので、今後、検索でおいでになる方のお役に立てば。ということで書きます。

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2006年はたぶん私、これまでで最強に働いた年でした。まんまと病気になりまして、それがまた例のごとく超マイナーな病気。唾液を作る分泌腺って、何種類かあるんですが、そのうちのひとつ、顎下腺に石が幾つも出来たんですよね。「唾石症」っていうんです。

凄かった。ふだんは何ともないんだけど、ご飯食べたあとしばらくすると、カエルみたいに喉がぷくーーーっと膨れるんです。まさにカエル!「げこげこ〜げろげろ〜」とか鳴いて、みんなに嫌われてました…w(たぶんシャレにしてたのは本人だけで、周りは怯えてたらしい。。。)


で、痛いのです。おバカなことでも言ってなければやってらんない。本来なら、口の中に排出されるべき唾液が、石が詰まってるせいで流れないので、唾液腺内に溜まって膨張するのです。


外から見てはっきりわかりました。写真撮っとけば良かったな〜。小さい唾石は、わりとよくあるらしいです。口腔内に近いほうにあれば、口の中からメスで切開して取ることもできるんだとか。(通常はそのくらいの日帰りプチ手術で済むらしい)胆石とか、尿路結石みたいな、いわゆる「石」と同じ類のもので、それ自体は悪さをするわけじゃないんだけど、なにしろ粘液の流れを詰まらせるので、それが問題。


原因は例によって不明。唾石自体はカルシウム沈着で出来るそうです。(イライラすると、身体は骨を溶かしてカルシウムを補充する→血中のカルシウム濃度が高くなりすぎる→石化、って説をどっかで見たな)


私の場合は、顎下腺内に大きいのができたんで、これはもう顎下腺ごとごっそり摘出しないとダメだね、って話になった訳なんです。全身麻酔で、顎の下と口の中を大きく切開して、左の顎下腺全摘でした。


私の場合は、当時人に言えないことがたーーーーくさんありすぎました。(いえ。別に人の道に外れるってわけじゃなく〜。守秘義務ですわな)「喉に石が詰まったみたい」という例えがちょうどいいかな。環境にはとても素直に反応する素直な私の身体です。


ついに、当時の写真が出てきたんで、無難そうなのを公開します。手術を控えてらっしゃるような、同病の方の参考用ってことで。お気軽見学気分の方は、見ない方がいいかも。もし不愉快になっても当方責任持てませんのであしからず。


単なる思い出し書きです〜。読みにくいのはご勘弁を。

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2006年秋〜

ある朝起きたら、舌の付け根に硬いしこりができてたんですよね。うわ〜〜〜…舌ガンかぁ!!!って密かに凹んだ。ってか、相当凹んだ。なかなか医者にいく時間も取れなかったし。

まぁそういうときってたいてい、いつものように自分の患者さんがおいでになってても、「ごめん。悪いけど、あなたより私の方がいま具合悪い」ってとき。まー、ときどきありますわな。そういうことも。人間なので。(しかし、それを悟られないようにするのがプロってもんですわね。なにせ決して安くないお金頂いてるんですからね)


変な話ですが、口回りの領域って、耳鼻科と口腔外科が競合してるんだって。申し訳ないけど、私はあんまり耳鼻科にいい印象がなかったもので、信頼してる歯医者さん経由で、口腔外科を紹介してもらった。先生は実に率直な方で、「どこ紹介しようか?知名度高いほうがいい?そういうのが気になるなら慶応病院にしようか?もしそういうことが気にならないなら、僕の母校を紹介するけど」とおっしゃるので、迷わず先生の母校をお願いした。(日本歯科in飯田橋)


2007年初頭〜

お正月からバリに行った。相変わらず食べるのが何より苦行なんだけど、それ以外はなんとも問題なかったので。毎日毎日、マッサージばっかり受けていた。1日3回ペースだったー(笑)どこ行っても「なんであなたこんなに疲れてるの???」とばかり言われた。

帰ってきて、2−3日めちゃくちゃ仕事して、それから入院。全身麻酔、まずガスマスクみたいなのされると、だんだん周りの音が遠くなってきて、ラジオノイズみたいにざーーーーっとなって、ブラックアウトしたんだけど、その間に麻酔の先生が必死で腕の血管探してるのがなんだかおもしろかった。(とか考えてるイヤな患者〜)

確か4−5時間かかったんじゃなかったかなー?切ってくれた先生が、いかにも外科がらみっぽく職人肌で、いかに手間をかけて、こだわった縫い目にしたかどうかを解説してくれた。普通は、ざくざく縫って終わりらしいんだけど、なにせ「若い女性」だから、なるべく縫い目が残らないように、縫い目を中に入れる袋縫い(?)にしたんだそうで。それがとても手間で時間かかったんだとか。

最初はドレーン、っていうチューブを傷口に入れて、血っていうか排出物を抜くの。首からビニール袋を下げて、そこに血を貯める、みたいな。

それを常に装着してる。こんなかんじね。だいたい傷もあのサイズです。ドレーンは数日で終わったけど、その後もとにかく顔は腫れまくった。痛いし。仕方ないんだけど。

ロキソニン(痛み止め)は常に飲み続けてた。(あれ飲めない人は相当辛いことになるんじゃないかと…)入院中ずーーーっと飲み続けてた。つくづく胃が丈夫で良かったと思いましたっけ。

口腔外科って首から下はみんな元気だから、ちょっと不思議。看護士さんたちもなかなかスパルタ。氷枕の作り方も、手術後まもなくレクチャーされて、「自分でやってくださいね!」って言われる。

ご飯もみんな自分で歩いて取りに行くのが当然。でも食べるのは苦行。みんなスープ食とか、どろどろ食だってのにね。ストローがオトモダチ♪ あ、介護用のシリコン製スプーン(柔らかい)とっても重宝しました。

口周りが痛い人ばっかりだから、喋るのは面倒。挨拶は軽く会釈するだけで、ムダなおしゃべりはなし。病棟も静か。首も痛かったけど、口の中切った方がもっと痛かった。

でも、医師も看護士も、ものすごーく当たり前のように「あ、粘膜は2週間で治るから。大丈夫。それまでの辛抱ね!」ってさくっと言われて終了。

そういうもんかー。しょーがないなーって、私は思いましたけど、神経質な人だったら泣くね、あれは。とにかく先生も看護士さんたちも、みんな私の傷口を覗きにきては、「うわぁ〜〜〜!すごく綺麗!丁寧に縫ってあるね〜!」って、感心してた。よくわかんなかったけど、要するにいい仕事してあるんだなってことだけはよくわかりましたですよ(笑)

あ、ちなみにいまはもう、わざわざこちらから見せて、探してもらわないと首の傷は外から見てわからないと思います。やっぱりいい仕事☆だったんですね。感謝です。

切ってくれた先生は、なかなか親切な方で、いろんな話を聞けた。「頭から上の病気って、どうもボディの病気とはちょっと雰囲気が違う気がするんです」っていう私の質問に対して、いろいろ教えてくれた。脳に近いから、おそらくより重症度を大きく感じるんじゃないか?ってようなこともおっしゃっていたな。むちゃむちゃ勉強になりました。

ありがとうございます m(_ _)m

それはそうと、取った石はこんなかんじ。けっこう大きいでしょ(笑)

取っちゃった顎下腺の写真もあるけど、それはやめとく。

ちなみに、快気祝いには、ぱりっぱりに揚げたエビフライとコロッケを食べました。おいしかったな〜♪あんな食感のものが食べられるまでには、何ヶ月かかかりましたですよ。

もうすぐ手術後3年になるけど、特に不自由はないです。元気。無事。いまの私の傷は、よーく探さないとわからないはずです。

まぁ、でも、正確な意味での元通り、ではないですけどね。口の中の切った部分はどうしてもぼこぼこしてるし、疲れてきたりすると、首の縫い目が突っ張って、イヤな感じが出たりはします。

術後半年くらいで口の中の手術痕んとこにガマ腫が出たので切ったのも結構痛かったかもなー。そういうことを「後遺症」というならそうなんですけどー、

だけど、それを嘆いてももう、仕方ないじゃありませんか。あのまま、食後カエルのまま、一生食べるのが苦痛なまま、ずっと生きていくわけにもいかなかったですからね。

対になってる臓器を無くすと(機能的にもそうですが)、どうしても「もし反対もなったらどうしよう。。。」という不安が出る訳ですが、ま、いまんとこ右の顎下腺は元気そうです。(もう一度なったら、困るな)

ドライマウスになりやすい、、、といえばそうなんだけど、それはきっと元々そうだったような気がしますし。

もし、これから手術受ける方がご覧になってたら、心配ないから大丈夫!ってお伝えしたいです。心配しないで、必ず良くなるので。もちろん、切らずに済むのがいちばんですけど。(日帰りで、口の中を切るだけで済めば、それに越したことはないです)

って、そもそも「社会的入院」の話をしたかったんですが、、、それはまたの機会に。(2010年11月17日)

鍼灸・手技セラピーたまゆら|方南町

東京都杉並区方南町(2004年5月開業)ベッド1台の小さな治療院です。 慢性疾患の体調管理、耳鳴り、難聴、めまいなどの疾患を最も多く扱っています。ストレス性疾患、不定愁訴の臨床実績も豊富。 からだと心の両面から、みなさまの健康をサポートします。